アコースティックギターに、カッタウェイとノンカッタウェイがあるのはなぜ?

楽器屋さんでアコースティックギターを見ていると、同じメーカーの同じモデルであってもボディーにカッタウェイのあるタイプとないタイプの両方が存在する事があります。

なぜ、同じモデルなのに両方が必要なのでしょう?

それは演奏性と音質に違いがある為です。

では、その違いを簡単に説明したいと思います。

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カッタウェイのないアコースティックギター(ノンカッタウェイ)

アコースティックギターの形といえば、この形を思い浮かべる人が多いのではないのでしょうか?

昔のアコースティックギターは、大きさに違いがあっても全て左右対称のこの形です。

物理的な観点から見ても、このノンカッタウェイのホロウ構造が、バランス良く効率的にアコースティックギター本来のサウンドを作り出している事は周知の事実。

音質面でカッタウェイのギターと比較すると、一音一音の倍音が豊かでレンジが広く奥行きがあり、聴いていて音に深みがあります。

また、低音から高音まで音圧のバランスも良く、音が広がっていくようにしっかり鳴ってくれます。

重厚感のある低音域、ふくよかで艶のある中音域、煌びやかな高音域、三位一体とは正にこういう事なのでしょう。

音にこだわる人には、本来のアコースティックギターの音とも言えるノンカッタウェイのギターに魅力を感じるのではないでしょうか?

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カッタウェイのあるアコースティックギター

やはり、カッタウェイのあるアコースティックギターの最大の魅力は、ハイフレットでの演奏性の良さ!

カポを使用しハイフレットを多用するソロフィンガースタイルの演奏家には、大きなメリットを感じるのではないでしょうか?

ですが、物理的にノンカッタウェイのギターよりボディーの容積が少さくなる為、音への影響は避けられません。

音質面ではノンカッタウェイのギターと比較した場合、倍音が少なくレンジも狭めで広がりの小さい直線的な音に聞こえます。

エレアコにカッタウェイが多いのは、アンプ使用時に容積減の影響を受けた生の音とは関係なくプリアンプを介して音を創り出せるからでしょう。

しかし、比較して単純に「音が悪い」という意味ではありません。

その分、音の分離が良く一音一音がはっきりした音のため録音がしやすく、ソロスタイルでのリズミカルな演奏も軽快に聴かせてくれます。

また、一般的によく言われる「カッタウェイのギターは音量が小さい」は間違いです。

倍音が少なく細い音に聞こえてしまい、音が小さく感じられる事があります。

ですが、音量ではなく音質に違いがあると認識してください。

例えるなら、「ドスの効いた声」と「普通の声」といったイメージでしょう。

録音するとわかるのですが、音量にそこまでの大差は感じられません。

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まとめ

同じメーカーの同じモデルであっても、カッタウェイのあるなしで音質に違いがある事をおわかりいただけたでしょうか?

カッタウェイの構造は、様々な奏法に対応すべくハイフレットへのアクセスを容易にした発明です。

しかし、一方ではアコースティックギターの持つ本来のバランスを損なっていることも事実です。

奥行きがあり深みのある音とハイフレットでの演奏性…。

アコースティックギターにとって、これらは天秤の構造であり双方を100%叶える術は存在しません。

その為、場合によっては同じメーカーの同じモデルであってもカッタウェイのあるタイプとないタイプの両方が造られており、プレーヤーの好みや用途で選択できるように配慮されています。

購入を考えているアコースティックギターにノンカッタウェイとカッタウェイの両方がある場合は、試奏をして演奏性や音の特徴をしっかり比較する事をオススメします!