アコースティックギター、エレキギター、ベースを使用している人にロングライフで人気のコーティング弦ですが、その音が嫌いな人も多いのではないでしょうか?
私もコーティング弦の音が、あまり好きではありませんでした。
そんな私が、珍しく興味を持った2021年4月に新しく発売されたコーティング弦「D’Addario XS」。
前評判が非常に良く、試してみたくなり早速購入!
D’Addario XS シリーズとは

D’Addario XSは2021年4月現在、アコースティックギター弦とマンドリン弦のみでラインナップされています。
素材もフォスファーブロンズ一択です!
様々な弦を販売しているダダリオが、生音の楽器を最優先している事に期待大!
XSの特徴は…
巻き弦(ギターの場合3〜6弦)には、髪の毛の1/10という厚みの超極薄フィルムを巻き付けてコーティングしてあり、プレーン弦にはポリマーコーティング処理がされています。
これにより、汚れや劣化を促す物質から弦を保護し、業界最高クラスの長寿命を誇るとの事。
店頭価格は6弦用で税込2100円前後、12弦用で税込3200円前後と、弦としては高価な部類に入るのではないでしょうか?
D’Addrio XS コーティング弦の公式ホームページはここをクリック他のコーティング弦と比較して…

気になる他のコーティング弦との違いですが…。
私の知っている範囲の感覚だと…
同じD’Addarioから販売されている「XT」は、ノンコーティング弦に近いザラっとした手触りで、ブライトで活気のある音色の印象。
ブロンズ弦にはピッタリのキャラクターですが、フォスファーブロンズではその粘りと奥行きのある響きが若干犠牲になっているように感じます。
「Elixir」の弦は、テフロンコーティングのフライパンのようなツルツルした手触りで、高音の出かたがマイルドで少しこもった印象を受ける音色。
このツルツルの手触りが、指が滑りやすくて弾き易いと感じる人も多いようですね!
そして、D’Addario 「XS」は…
若干のザラついた感じはありますが基本はコーティング弦のツルツルした感じで、「XT」と「Elixir」の中間的な手触りです。
音色もフォスファーブロンズらしい粘っこさがあり、ノンコーティング弦の使用感に近いように感じました。
張り替えてすぐの印象は、6本の弦が均一で、まとまりがあり落ち着いた音色。
「Elixir」の弦と比べて音圧が高くサスティーンがあり、音が前に出ていく印象です。
ピッキングの強弱にもレスポンス良く反応し、フィンガーピッキングなど繊細な表現にも対応できそうです。
D’Addrioはプレーン弦もコーティング
D’Addarioの「XT」と「XS」ともに、プレーン弦にもポリマーコーティング処理がされています。
対する、「Elixir」はAnti-Rustと言われる防錆加工を施しています。
この違いが、弦の寿命に影響してくるかもしれません。
価格がお安くないので、少しでも長寿命の方がありがたいですよね!
「XS」では、使用していくと出てくるピッキングする部分のコーティングの毛羽立ちも抑えられているようです。
フィンガーピッカーに試して欲しい
今回、「XS」を試して思ったことは、フィンガーピッカーの方に試して欲しい!
ピッキングに対してのレスポンスが良く、指で優しくピッキングした音でも、しっかり前に出してくれます。
ツルっとした手触りも、フィンガーノイズのコントロールに役立つかもしれません。
私自身も、まだ張り替えたばかりなので、今後じっくりと使っていきたいと思います。
ただ、今まで試したコーティング弦の中で、初めて第一印象の良い弦でした。
しばらく「XS」を購入し続けそうな予感です。(笑)