梅雨時は除湿したいし、冬の乾燥した時期は加湿したい…。
楽器の保管は、ただ除湿するだけではなく、湿度を40%〜50%に保たなくてはいけません。
しっかり管理しないと、木製の楽器だったら変形したり割れてしまったり…。
そして金属の部分は、錆びたり色がくすんでしまったり…。
楽器の湿度管理って、結構大変なんですよね。
今回は、いろいろな方法がある中で、私の実際にギターでやっている方法をご紹介したいと思います。
皆さんも、いろいろ対策をされていると思いますが、少しお付き合いいただけたら幸いです。
様々な製品を試して行き着いたモイスキーパー

その昔、ギターを湿度管理せずに保管して、梅雨時にボディーとネックを変形させた経験があります。
その大失敗以来、湿度管理の大切さを知って購入したのが湿度管理製品。
効果が3ヶ月ほどの使い捨てタイプや、水を入れて使うタイプなど、結構色々と試してきたと思います。
ただ、使い捨てタイプはコストパフォーマンスが悪いし、水を入れるタイプはカビが生えてしまったり管理が難しいし…。
そもそも、日本の気候は独特だから海外の製品が本当に合っているのか疑問だし、もっと良い方法はないのかな〜と、悩んでいました。
そんな時に、アコースティックギター専門店の店員さんに勧められたのが「モイスキーパー」です。
使い方は簡単!楽器のケースに入れるだけ

「モイスキーパー」は、東洋紡が開発した吸放湿繊維「モイスファイン」を使用した、繊維タイプの湿度安定・調整剤です。
しかも、吸湿、放湿、抗菌、防臭の4つの機能を持っているなかなか優れモノ!
使い方にこれと言って難しい事もなく、ただ楽器のケースに入れるだけ。
繊維タイプなので重量も軽く、楽器の塗装面などを痛めにくいのも特徴です。
また、ラッカーなどで塗装された部分を侵食するような溶剤なども含んでいない為、私は1枚をアコースティックギターのサウンドホールを覆うようにして入れています。

そして、もう1枚をギターケースのヘッド側の敷いて、ギターケース1つに2枚使用しています。
ちょと見た目は頼りない感じですが、その効果は意外にも上々でした。
私は半年に一回、季節の変わり目(梅雨の後と11月ごろ)に、お店でギターのメンテナンスをしてもらいます。
「モイスキーパー」を使い出してから、お店の人にギターのネックの状態など変化が少なくなったと言われました。
それは、急激な湿度変化がなくなった為ではないかと思われるとの事です。
初めて使用する時、見た目はただの布きれだったので、私は半信半疑だったんです。
なので、この結果にかなり驚いた事を覚えています。
干して繰り返し使えます

そして、「モイスキーパー」の良いところは、干せば繰り返し使えるところ!
使い捨てのタイプが多い中、これはありがたい事ですよね。
お財布にも優しいです。
表面に色の変わるシートが付いていて、青色からピンク色に変わったら、干すタイミングです。
湿気を含み過ぎるとピンク色に変化するようで、そのままでは本来の効果が失われてしまいます。
ピンク色に変わったら、青色になるまで干してあげましょう。
時間がなければ、ドライヤーで乾かすこともできますよ。
「モイスキーパー」は150度の熱に耐える耐熱性も持っています。
ただ、ドライヤーで乾かす時は近づけ過ぎず、30センチ以上距離を開けましょう。
梅雨時だけは他の製品と併用します

日本の梅雨の時期の湿気は、世界的に見てもかなり高湿状態になります。
当然ですが「モイスキーパー」の効力にも限界があります。
そこで私は、梅雨時だけ「ギターペット」という製品を併用する事で「モイスキーパー」の効力を補う事にしました。
ギターペットの効果は約3ヶ月ですが、梅雨時だけモイスキーパーを補ってあげる使い方なので十分な期間です。
モイスキーパーを増やしても良いのですが、入れるスペースを考えるとこれが最適かなと思っています。
汚れを拭いてあげる事も肝心です

楽器を使用した後に、手の汗などの水分や脂分を綺麗に拭き取ることも大切です。
せっかく、湿度管理をしていても水分が付着していては意味がありません。
使用後は、愛着を持って綺麗にしてあげましょう!
傷をつけないためにも、楽器用クロスの使用をオススメします。
少し不具合が起こると、修理費用の高い楽器…。
普段のちょっとした管理や心がけでそれを回避できます。
愛着のある楽器は、大切にして長く使っていきましょう!